「就学機会の確保に向けて全力」 盛山文科相が臨時会見 文部科学省

盛山正仁文部科学相は5日、文科省で臨時会見を開き、被災した児童・生徒が教育を受ける機会や受験生の受験機会の確保に向けて全力を尽くす考えを示しました。

会見で盛山文科相は「被災地域のニーズなどを踏まえつつ、関係機関と連携しながら、児童や生徒、学生などの就学機会や受験機会の確保に向けて、被災者に寄り添った支援に全力を尽くす」と抱負。

文科省の対応として、▽就学援助について被災者に寄り添った弾力的な対応を求める▽スクールカウンセラーの追加配置などによる児童・生徒の心のケアの充実▽教職員の加配や学習指導員の追加配置―などに取り組む考えを表明しました。

また、文科省はこれに先立ち、4日に都道府県の教育委員会などに対して、能登半島地震は予断を許さない状況にあるとしたうえで、学校教育活動を巡る対応の留意点を通知。

具体的には、▽新学期の開始は、児童・生徒の安全確保を最優先として、学校の設置者の判断により、柔軟に取り扱う▽公立学校が避難所となっている教委は、避難所の運営について防災担当部局と調整を行う▽被災した児童・生徒から公立学校への受け入れの希望があった場合には、可能な限り弾力的に取り扱い、速やかに受け入れる。国私立学校に受け入れの希望があった場合には、可能な限り受け入れに努める。高校は、収容定員を超えた受け入れについても、特段の配慮をする▽学校施設については、安全性を確認するとともに、がれきの除去など当面必要な応急復旧措置を行い、児童・生徒の安全に万全を期す▽中学校や高校の来年度入学者選抜の実施にあたり、出願期間の延長や追試験の実施など、被災した受験生の受験機会を確保するよう弾力的に対応する―などを求めました。

そのほか、受験生への対応として、出願方法や受験当日の手続きの弾力化を図るよう各大学に対して依頼するとともに、大学入学共通テストの追試験の実施場所について調整を進めていくと説明しました。