女の子に特化したプログラミング教室 「griteen」を開校 女の子が関心を持てるテーマで授業 母親のキャリアアップの機会も創出 Griteen

Griteen(茨城県つくば市)は24日、女の子に特化したプログラミング教室「griteen」を開校しました。教室は、女性がSTEM(科学・技術・工学・数学)分野で活躍するための支援を目的としており、女性特有の視点を生かしたカリキュラムを女性教員がオンラインで提供します。


同社によると、娘を持つ母親らへのヒアリングの中で、従来のプログラミング教室では、ロボットを作成しても感動しなかったり、ゲーム開発の授業でプログラミングよりもキャラクターのデザインに集中したりするなど、女の子の興味を引き出せていないという声が寄せられたといいます。

こうした声に応えるために、griteenでは女性教員が指導する環境を整え、女の子が関心を持てるテーマで授業を行います。 具体的には、友だちの問題を解決するプロジェクトや家族を喜ばせるアプリケーションの開発など、実生活に関係のある身近なテーマを採用。身近な観点からプログラミングに触れてもらうことで高いモチベーションを保ちながら、プログラミングスキルだけでなく、問題解決能⼒も身に着けることができるといいます。

また、親世代ではプログラミング教育はなかったため、子どもがプログラミングを学習しても、親が子どもの成長を理解できなかったり、学習をサポートすることが難しかったりするという課題があります。

同教室では、特に母親らが子どもの学習内容をより理解し、その成長を間近で感じることができるように、親子で一緒に授業を受けることを推奨しています。母親自身もプログラミングのスキルを習得することで、子どもの成長を実感しながら学習をサポートすることができるほか、産後の社会復帰やキャリア変更を目指す母親にとっても、子育てをしながら自身のスキルの向上につながるため、将来的なキャリアの選択肢を広げることができるといいます。

また、同社は女の子やその母親に対するこれらの取り組みを通じて、持続可能な開発目標(SDGs)の4番目の目標「質の高い教育をみんなに」と、5番目の目標「ジェンダー平等を実現しよう」、8番目の目標「働きがいも経済成長も」に貢献しています。

同社代表取締役の多田遥香さんは、中学1年の時からプログラミングを学び始め、高校時代にはロボットコンテストで世界チャンピオンに輝いた経験を持っています。今回、女性向けのプログラミング教育を推進するために同教室を立ち上げ、日本の理系分野での女性の進出をサポートしていきたい考え。

「私は小さい頃から飽き性で、どんな習い事や勉強もなかなか続きませんでした。しかし、中学1年の時にプログラミング教育と出会い、初めて一つのことに没頭する楽しさを知り『やり抜く力〝grit〟』を身につけることができました。この力が自身を変えたように、ほかの若い女性たちにも同じような変化を経験してほしいと願い、Griteenを立ち上げました。理系への女性の参画のハードルの高さを肌で実感してきた私にだからできる方法で、プログラミングを通じてより多くの女の子たちに目標に向かって努力し続ける力を身につけてもらいたいと考えています」(多田社長)